トップページ > 農業法人について > 農業法人経営情報 > 労働安全衛生法について(3)安全管理体制(衛生管理者・衛生推進者)について











 

労働安全衛生法について(3)安全管理体制(衛生管理者・衛生推進者)について

メンターネットワーク 社会保険労務士
小森谷 一恵

 前回は、労働安全衛生法に定められている安全管理体制のうち、産業医についてお話しました。
今回は、一定規模以上の事業場に選任が義務付けられている衛生管理者と、それ以外の小規模な事業場で衛生管理者に代わるものとして選任が必要な衛生推進者についてお話してまいりましょう。

■衛生管理者

(1)事業場の規模と衛生管理者の数

 事業者は、すべての業種において常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに、資格を有する者のうちから、事業場の規模に応じた人数の衛生管理者を選任することが必要です。資格を有する者とは、次ぎのとおりです。

《事業場の規模と衛生管理者数》
事業場の規模
(常時使用労働者数)
衛生管理者数
50人以上200人以下 1人以上
200人超え500人以下 2人以上
500人超え1000人以下 3人以上
1000人超え2000人以下 4人以上
2000人超え3000人以下 5人以上
3000人超え 6人以上

 ‥堝刺楔労働局長の免許を受けた者
・第1種衛生管理者
・第2種衛生管理者
・衛生工学衛生管理者免許
医師または歯科医師
O働衛生コンサルタント

ただし、農林畜水産業では、衛生管理者を第2種衛生管理者以外の者から選任しなければなりません。
また、衛生管理者は、その事業場に専属の者を選任しなければなりません。専属とは、その事業場のみに勤務することをいいます。

(2)衛生管理者の業務

 衛生管理者の業務は、以下のとおりです。

衛生に係る技術的事項の管理
労働者の健康障害を防止するための措置に関すること
労働者の衛生のための教育の実施に関すること
健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置に関すること
労働災害の防止の原因調査、再発防止対策に関すること
その他労働災害を防止するために必要な業務
少なくとも毎週1回作業場などを巡視し、設備、作業方法または衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに労働者の健康障害を防止するために必要な措置を講じること

(3)報告など

 事業者は、衛生管理者を選任すべき事由が発生した日から14日以内に衛生管理者を選任し、かつ、選任したときは、遅滞なく選任報告書を所轄労働基準監督署長に提出することが必要です。

■衛生推進者

(1)衛生推進者の選任規模と資格

 事業者は、使用する労働者の数が常時10人以上50人未満の事業場ごとに次ぎのいずれかの資格を有する者を衛生推進者として選任することが必要です。

大学または専門高等学校を卒業した者で、その後1年以上衛生の実務に従事した経験を有する者
高等学校または中等教育学校を卒業した者で、その後3年以上衛生の実務に従事した経験を有する者
5年以上衛生の実務に従事した経験を有する者
厚生労働省労働局長が定める講習を修了した者
衛生管理者の資格を有する者
労働衛生コンサルタント

 また、衛生推進者は、その事業場に専属の者を選任しなければなりません。ただし、労働衛生コンサルタントまたは、5年以上衛生の実務経験を有する衛生管理者については、専属の者でなくとも差し支えないとされています。

(2)衛生推進者の業務

 衛生推進者の業務は、以下のとおりです。

施設・設備の点検、使用状況の確認、これらの結果に基づく必要な措置
作業環境の点検、作業方法の点検、これらの結果に基づく必要な措置
健康診断、健康の保持増進のための措置
安全衛生教育
異常な事態における応急措置
労働災害の原因の調査、再発防止対策
安全衛生情報の収集、労働災害、疾病・休業等の統計の作成
関係行政機関に対する安全衛生に係る各種報告、届出等

(3)報告等

 事業者は、衛生推進者を選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければなりません。ただし、労働基準監督署長への報告は、不要です。

©日本農業法人協会